X-ray Dose DataSheet 2018 v2 Japanese web.pdf - 第3页
X線量に 関 す る 考慮事項 ア プ リ ケ ー ショ ンノ ー ト Oblique view Sn Zn Cu Si Al Pb Absorption 材料の違いに よ っ て 放射線の 吸収度合 いが異な り ま す (図3 ) 。 鉛はX線量の 吸収に 非常に 優 れ て お り 、 そ のた め X 線 の キ ャ ビ ネ ッ ト で 使 わ れ ま す 。シ リ コ ン や ア ル ミ ニ ウ ム は 、 相対的にX線 を吸…

このアプリケーションノートでは、X線放
射線量に関するものであり、Quadra
TM
X線検査システムにおいてサンプルの被
曝を低減可能となるテクニックについて
の 説 明となります。
Quadra X線ジオメトリー
まずはじめに、どのようにQuadra X線検査システムが
機能しているのか考えてみます。
Quadraは、X線の光をサンプルを透過させるように照
射することでサンプルの内部構造を観察することができ
ます(図1)。このことにより高解像度のAspire
TM
フ ラット
パネルX線ディテクターを使用しリアルタイムで検出され
る影のイメージが作られます。投影される影の暗さは、X
線光がサンプルのパーツそのものによってどれだけ吸収
されたかに依 存します。
画像を高倍率にすることは、より小さな画像を鮮明に見
るために行います。これは、サンプルをX線チューブに近
づけることで可能です。最大倍率にするために、サンプル
トレイはX線チューブの上端面まで下げられます。
異なる角度からサンプルを見ることは、更なる欠陥を観
察することができます。このことを行うために、Aspireフ
ラットパネルディテクターが2つの斜めの軸上で動きま
す。Quadra NT
TM
X線管からのX線は広いコーン角度
で放出されるので、軸から外れた場所にも十分照射する
ことが できます。
アプリケ ー ションノート
X線量に関する考慮事項
Low magnification
Low magnification
High magnification
High magnification
図1:Quadra X線チューブとサンプル、ディテクターのジオメトリーは下
記の通りです。低倍率(左)、および高倍率(右)。
低倍率
高倍率

X線量に関する考慮事項
アプリケ ー ションノート
Oblique view
SnZnCuSiAl Pb
Absorption
材料の違いによって放射線の吸収度合いが異なります
(図3)。鉛はX線量の吸収に非常に優れており、そのた
め X 線 の キ ャ ビ ネ ッ ト で 使 わ れ ま す 。シ リ コ ン や ア ル ミ ニ ウ
ムは、相対的にX線を吸収しにくいため、画像は非常に
明るくなる傾向です。一般的にはんだで使用されるすず
や銅は、その中間程度に位置します。
生成される影は、X線チューブを稼働させる管電圧とパ
ワーにも依存します(図4)。
80kVで動作するX線管は、80keVまでの全エネルギー
範囲においてX線を生成します。
管電圧を160kVまで増加させることで、X線の出力エネ
ルギー範囲は80keVから160keVまでの2倍となります。
チューブのパワーを増加させることによって、照射される
範囲におけるX線の線量が増加します。
一般的に、より高いエネルギーをもったX線は、低いエ
ネルギーのものよりもサンプルを透過しやすくなります。
高いエネルギーのビームは厚みのあるサンプルや鉛の
ように強力にX線を吸収する材料を観察する場合に有
効です。
低いエネルギーのX線は、薄いサンプルや銅やシリコン
のようにX線の吸収が弱い材料で有効です。
10 W
0 80 160
Output
keV
0 80 160
Output
keV
20 W
0 80 160
keV
0 80 160
keV
80 Kv 160 Kv
図3:同じ厚みの異なる材料におけるX線の吸収の様子
図4:管電圧とパワー設定ごとのX線フォトンエネルギー出力図2:ディテクターがサンプルの周囲を
半球状に動くことによって傾斜角をも
った角度からの画像取得が可能
吸収量

X線量に関する考慮事項
アプリケ ー ションノート
Contribution to X-ray image X-ray beam after Zn filtering
0 40
80% reduction
80
I
keV
0 40 80
I
keV
Contribution to X-ray image X-ray beam after Zn filtering
0 40
80% reduction
80
I
keV
0 40 80
I
keV
100%20%
SiSi
Zn filter
Si Dose
Image
X線量とは?
サンプルの任意部分におけるX線線量は、単位質量あ
たりに吸収されるX線のエネルギーの尺度であり、グレ
イ(Gy)が単位として使われます。1 Gy = 1 J/kg = 100
rad.
材料毎にX線を吸収できる能力に差があるため、同じX
線の中に置かれたときにその吸収量にばらつきが発生
します。X線吸収量が大きく画像中に暗い影を発生させ
る鉛のような材料は、少ないX線を吸収するシリコンのよ
うな材料よりも高い線量を吸収します。
吸収される線量は、以下にも変化を与えます:
• X線発生器までの距離:近づけば光が明るくなるのと同じ
様に、X線放射量は1/r
2
で減 少します。
• X線内での時間:X線量は蓄積されるので、X線ビーム内
に長時間いることは、より高い線量を吸収することになり
ます。
• X線チューブの出力:チューブ電力や管電圧が高くなれば、
吸収される線量は大きくなります。
どのようにサンプル への線量を減らす
か?
使用する倍率を抑え、X線チューブのスイッチが入る時間
を最小化することは、X線量を低減する効果的な方法と
なります。Quadraの低線量モードでは、サンプルが操作
されていないと検出すると、X線の電源をオフにします。
図5:追加フィルターなし(上)とあり(下)におけるX線フ
ォトンエネルギー。30keV以下のエネルギーは最終画像
に貢献しませんが、線量の吸収には影響を与えます。
図6:フィルタートレイあり(左)となし(右)の場合におけ
るシリコンサンプルの線量吸収と画像品質
他の方法は、より低いエネルギーのX線をフィルターで
除去することです(図5)。低いエネルギーのX線は、次の
2つの理由により最終画像に寄与しません:
• サンプルによる吸収:低いエネルギー、特に20keV以下に
おいては、X線はほとんどのサンプルによって強く吸収さ
れ ま す 。そ れ は 、サ ン プ ル の 線 量 に は 影 響 し ま す が 、サ ン プ
ルを通過しX線ディテクターへ到達することは非常に少な
くます。
• ディテクター感度:AspireTMのようなフラットパネルX線デ
ィテクターは、20keV以下においては鈍感となります。サン
プルを通過するX線は検出される可能性が低くなります。
低いエネルギーのX線をフィルターで除去することは、画
質を劣化させることなくサンプルへの線量を低減する効
果的な方法です。
• QuadraTMには、低いエネルギーを吸収するための亜鉛
帯 鋼 が 編 みこま れ たフィルターサンプルトレイによって、サン
プルにより高いパワーを通過させることができます。このこ
とによって、全体としてのX線量を最大80%低減すること
ができます(図6)。
• マスキングは、X線によって検査を行う必要が全くない基
板上の部品をX線線量を低減する簡単な方法です。サンプ
ル直下のサンプルトレイに、例えば鉛などの高密度材料を
取り付けることによって、敏感な部品をX線からマスクする
ことが できます。
亜 鉛 フィル タ ー
イメー ジ
Si 線量
80%の低減
亜鉛フィルター後のX線ビーム
X線画像への貢献